風柳メモ

ソフトウェア・プログラミング関連の覚書が中心

v6プラス利用で輻輳時間帯(夜間等)の通信速度が劇的に改善した




承前と結論

以前、ビッグローブ光で、特に夜間(21時~25時頃)、通信速度がものすごく遅い(10Mbps以下、ひどいときには1Mbps未満になることも)という記事を書いた。
furyu.hatenablog.com

あれから一年以上経ったが、一向に改善される気配がないため、ISP乗換も視野に入れてあらためて調査し、設定を見直してみたところ……なんと、v6プラス
support.biglobe.ne.jp
を利用することで、劇的に改善することが判明。
輻輳する時間帯であっても、数十Mbpsで安定して通信できている。2016/10/07現在、データ取得中・後ほど公開予定→記事を公開した
BIGLBOBEは2017年07月31日にてv6プラスの新規受付を終了しており、同等のサービスとしてIPv6オプションの提供を開始している(IPv6 IPoE接続を提供するVNE事業者がJPNEからBIGLOBEに変更となっている)。

デメリットとして、

「v6プラス」では一部利用できないサービスがあります。
すでに利用中もしくは今後、サービスのご利用を予定している方は「v6プラス」はご利用いただけません。

  • BIGLOBEフォン
  • 固定IPサービス
  • 一部通信型ゲームなど、特定ポートを使用するサービス、または、複数のユーザでIPアドレスを共有すると利用できないサービス。
  • 利用可能なポート番号、ポート数に制限があります。 外部へサーバ公開をお考えの方はご利用できません。
  • OP25Bブロックを実施しています。メール送信には587(サブミッションポート)を利用する必要があります。
IPv6接続サービス:BIGLOBE会員サポート

というものがあるが、これらを許容できる方で、

  • NTT東西のホームゲートウェイレンタル中(ひかり電話に加入済み、もしくは加入予定(月額500円(税別)が別途必要)の方など)

または

という条件に当てはまる方は、追加費用(初期費用/月額費用共) 0 ということでもあるし、導入を検討されてはいかがだろうか。

なお、v6プラスはVNE接続事業者のひとつであるJPNE(日本ネットワークイネイブラー株式会社)がISP向けに提供しているサービスでありBIGLOBEの他にも対応しているISPがいくつか存在する

v6プラス導入に伴う、自宅のインターネット接続環境の変遷

1. v6プラス加入以前

f:id:furyu-tei:20161007192131p:plain

  • PPPoE により ISP と接続
  • 特に夜間(21時~25時頃・輻輳時と思われる)での通信速度が遅い(数百Kbps~10Mbps程度しか出ない)
  • フレッツNGN網内の速度は数百Mbpsで比較的安定→ボトルネックはNGN~ISP間の相互接続点(POI)にあると推測
2. v6プラス加入(2015/08/18)~最近(2016/10/06)まで

f:id:furyu-tei:20161007192344p:plain

3. 設定見直し後(2016/10/07現在)

f:id:furyu-tei:20161010003054p:plain

という経緯で、格段に通信速度が安定した環境に生まれ変わった。

なお、Wi-Fiブロードバンドルータ(WZR-1750DHP)は、ルータモードで使用(モードの切替方法)。
ブリッジ(AP)モードでも動作するし、余分な機能がない分だけスループットはその方が大きい気もするけれど、

  • 設定画面にアクセスしやすい(ブリッジモードだとルータのIPアドレスは192.168.11.100なので、いちいちPCの設定を変える必要がある)
  • MACアドレス→IPアドレスのマッピング機能により、端末に固定のローカルIPアドレスを割り当てられる

という具合に、ひかり電話ルータ(PR-S300NE)よりもいろいろと設定がしやすいので(特に、v6プラス加入後は、PR-S300NEはIPv4関連の設定がほとんどできなくなる)、ルータモードで使用している。

独り言

まぁ、v6プラスに加入する方が増えてきたら、やっぱり遅くなってしまうのかも知れないけれども……。
なにせ、これまでISP毎に分散されていたトラフィックが、JPNEに集中する構造なわけで……上記の図では省略しているけれど、NGN~JPNE間にも当然 POI(Point Of Interface・相互接続点)はあるわけだし、BR(Border Relay)の処理能力にも上限はあるだろうしね。この辺りの見通しはどうなっているのかな……?

[2016/10/09 追記]

MAP-Eはステートレスであるため、BRはユーザ数やセッション数ではなくトラフィック量に応じた設備投資が可能であり [2] 、冗長構成を容易に構築できます。

ネットワーク | JANOG31 Meeting

なるほど、ステートレスである(NAPT機能はCPE(HGW)側に持たせるため、BR側はパケットのカプセリング/デカプセリング機能のみ持てばよく、セッション管理をする必要がないために機能的にシンプルになる)ために、トラフィック量のみを考慮した設備投資でよくなるし、冗長化も容易になる(障害に強い構成にできる)のか。


あと、この記事上の図はdraw.ioを使わせていただいた。
初めて使ったのだけれど、お手軽だし使いやすい。おすすめ。


余談

今回、あらためて調べる気になった理由。


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